しつけをすることで、わんちゃんにはさまざまな良い変化が期待できます。
もちろん「おすわり」や「ふせ」ができるようになるといった、目に見えやすい成果もありますが、それだけではありません。実はしつけによってわんちゃんは精神的にも大きく成長することができるのです。
今回は私が実際に担当したわんちゃんの例も交えながらその効果について詳しくお伝えしたいと思います。
怖がりなわんちゃんの変化
あるわんちゃんは、お散歩中に車が近づくとおろおろしてしまいパニックのような状態になることがありました。
さらに横断歩道で信号待ちができず急にリードを強く引っ張ってしまうという困った行動も見られました。
わんちゃんが車を怖がるのはある意味自然なことです。大きな音を立てながら自分のすぐそばを通り過ぎる得体の知れない物体は人間でも驚くことがあります。ましてや目線の低いわんちゃんにとってはその恐怖は倍増することでしょう。
この子の場合もまさにそうでした。
そこで、まずは「車に慣れる」ことからスタートすることにしました。
トレーニングの第一歩 「待て」
トレーニングの軸にしたのは「待て」の練習です。
横断歩道で信号待ちをするたびに、わんちゃんに「待て」をかけて落ち着く時間をつくります。

車が何台も何台もわんちゃんの目の前を通り過ぎていきます。しかし、そのたびに何も起こらない。
車や車が通過することが「怖いものではない」と、体験を通じて少しずつ学んでもらうのです。
信号が青に変わったら歩き出し、次の赤信号でまた「待て」。
この繰り返しを地道に続けていきました。
精神的な成長という変化
このトレーニングを重ねることで、わんちゃんは徐々に車への恐怖心を克服していきました。
もちろん完全に恐怖が消えるわけではありません。
しかし、落ち着いてやり過ごすことができるようになったのです。
その結果、お散歩中も堂々と歩けるようになり以前のように取り乱すことはなくなりました。わんちゃん自身が精神的にタフになったことを実感できる瞬間でした。
しつけは、心の成長を促すプロセス
このように、しつけトレーニングは単なる「技術」の習得ではありません。
わんちゃん自身がさまざまな経験を積み、気持ちを整える力を身につけることで、内面から成長することができるのです。
わんちゃんとより良い関係を築くために、ぜひしつけトレーニングに前向きに取り組んでみてください。
小さな一歩の積み重ねが、大きな信頼と安心につながっていきます。
もちろん、私たちでよろしければいつでもご相談に乗ります。
不安なこと、気になることがあればGINGAまでお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。