みなさんこんにちは。トレーナーの上石です。
今回は「わんちゃんの老化」についてお話しします。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

◆ いつからシニア?

犬の寿命は犬種や体格によって差がありますが、一般的に10年~13年ほどと言われています。
そのなかで「7歳頃からシニア期に入る」とされることが多いです。

ただし小型犬は比較的ゆるやかに年齢を重ね、大型犬は早めに老化が進む傾向があります。
ですので、「7歳=必ずシニア」というよりも目安として考えてあげるとよいでしょう。

◆ シニアに差し掛かったサイン

わんちゃんがシニア期に入ると、体や行動にいくつかの変化が見られることがあります。

  • 飲水量や排尿回数の減少
  • 内臓機能の低下や関節炎のリスク増加
  • 精神面の変化(頑固になる、吠える回数が増える、指示に従わなくなる など)

「今まで静かだったのに急に吠えるようになった」というケースもよくあります。
こうした変化は老化による自然なものなので、過度に心配せず
「まあ年を重ねたからね〜」と受け止め、気楽に接してあげるのがおすすめです。

もちろんシニア犬に合ったしつけの工夫もありますので、気になる方はドッグトレーナーにご相談ください。

老化のスピードをゆるやかにし、シニア期をより快適に過ごしてもらうためには以下の工夫が効果的です。

動物病院での定期健診は早期発見・早期対応につながります。
歯みがきなど、歯の歯周病ケアも大切です。

栄養吸収力が落ちるため、低脂肪・高たんぱくのシニア用フードに切り替えましょう。
脂肪分や塩分の多いおやつは控えることも大切です。

散歩や軽い遊びで筋肉量を維持することで、足腰の衰えを防ぎやすくなります。
外の環境から受ける刺激もとても良い効果があります。
気候や気温の変化、草木の匂い、地面の感触(砂や土など)、さらに人や車の動きといった外界からの刺激は、わんちゃんの脳や感覚を活性化させ、心身の健康維持につながります。

散歩は単なる運動だけでなく、五感を使った刺激の時間でもあるため、シニア犬にとっても大切な習慣です。

◆ シニア期を豊かに過ごすために

近年はドッグフードの質や医療技術が向上し、わんちゃんの寿命は延びています。
その分「シニア犬として過ごす時間」も長くなっており、犬生の半分近くがシニア期になることもあります。

飼い主さんが正しい知識を持ち、優しく寄り添ってあげることで、わんちゃんはより穏やかで幸せな時間を過ごすことができます。
ぜひ「シニア期=大切な第二の青春」と考えて、素敵な毎日をプレゼントしてあげてください。
最期の瞬間までその絆を大切にしていただければと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

◆ 関連記事ブログ → 歯みがきサービスについて

→ ターミナルケアについて

上石 圭一郎

京都市伏見区 GINGA代表


大阪府の訓練施設で訓練技術を学んだ後、長野県のペットサロンでしつけ部門の責任者として経験を積みました。その後、地元である京都府でDogTrainingGINGAを開業いたしました。
社名にもなっているGINGA(銀牙)は私が子供の頃を共に過ごした愛犬の名前です。当時は私もまだ幼く、しつけの知識がありませんでした。
技術や知識が身についた今、振り返ると銀牙にしてあげられなかった事がたくさんあり後悔する事も多々あります。
今、愛犬と共に過ごす飼い主様が私と同じ思いをしないよう、後悔なく愛犬と共に過ごせるように精一杯サポートさせていただきたいと思います。

上石 圭一郎