ドッグトレーナーの上石です。
今回は「わんちゃんの肥満」についてお話しします。

「肥満は万病のもと」と言われるように、体重の増えすぎは健康に大きな影響を与えます。人と同じく犬にとっても肥満は関節や内臓に負担をかけ病気のリスクを高めてしまいます。
大切なわんちゃんが元気に長生きできるように、日頃から飼い主さんがしっかりと管理してあげましょう(o^―^o)

愛犬の肥満について

① 摂取カロリーの増加
毎日のごはんは必ずきっちりと量って与えましょう。
「目分量」で与えてしまうと少しずつ誤差が積み重なり、気づかないうちにカロリーオーバーになることがあります。
おやつのあげすぎも要注意です。

② 去勢・避妊手術後の体質変化
手術をすると基礎代謝が落ちるため太りやすくなります。特に若いうちに手術を受けた場合は早い段階から食事管理を意識することが大切です。

③ 疾病によるもの
・甲状腺の病気により代謝が落ちるケースがあります。
・クッシング症候群(副腎の働きすぎ)でも太りやすく、症状として「水をたくさん飲む」などが見られます。

このように「食べすぎ」以外の原因で肥満になることもあります。

● 体重・食事量を正確に管理
まずは日々の体重と食事量を正確に把握することが大切です。
ダイエットの目安としては、現在の食事量の80%程度に減らす方法が一般的です。
ただし急激な制限は体に負担がかかるので、少しずつ調整してあげてください。

● 運動量を増やす
体重10kgのわんちゃんの場合、1日2km程度のお散歩が理想とされています。
ただしあくまで目安なので息が上がっていたり疲れている様子が見えたら無理せず切り上げましょう。肥満が進むと関節や腰に負担がかかり犬種によってはヘルニアなどのリスクも高まります。

→ 特に多い犬種
ミニチュアダックスフンド、ビーグル、ペキニーズ、シーズー、コーギーなど

● 獣医師に相談する
食事制限や運動でも改善が見られない場合は疾病の可能性もあるため早めに動物病院を受診しましょう。
その際は「普段与えているフードの種類」や「1回あたりの分量」をメモして持っていくと、より適切なアドバイスを受けられます。

まとめ

わんちゃんが快適に健康に過ごすためには、飼い主さんのサポートが欠かせません。
「少し太ってきたかな?」と思ったら早めに対策を始めることが大切です。

肥満予防と改善は、 1.正確な食事管理・2.適度な運動・3.病気のチェックが基本です。
ぜひ今日からできることを少しずつ取り入れてみてください。

この記事が皆さまの愛犬の健康管理の一助となれば幸いです。

上石 圭一郎

京都市伏見区 GINGA代表


大阪府の訓練施設で訓練技術を学んだ後、長野県のペットサロンでしつけ部門の責任者として経験を積みました。その後、地元である京都府でDogTrainingGINGAを開業いたしました。
社名にもなっているGINGA(銀牙)は私が子供の頃を共に過ごした愛犬の名前です。当時は私もまだ幼く、しつけの知識がありませんでした。
技術や知識が身についた今、振り返ると銀牙にしてあげられなかった事がたくさんあり後悔する事も多々あります。
今、愛犬と共に過ごす飼い主様が私と同じ思いをしないよう、後悔なく愛犬と共に過ごせるように精一杯サポートさせていただきたいと思います。

上石 圭一郎